2008年03月20日
株式公開を目指す③
(昨日の続き)
証券会社の引受担当やVC(ベンチャーキャピタル)から、あれこれと将来像と現状についての説明を求められる日々が続く。
見込み案件の進捗状況、受注済みの案件については予定通り検収できるかどうか、予定通りの原価で動いているかどうか、開発中の案件をどのようになどを個別に担当者から聞き出して、面倒くさがられた。
予実管理や予算策定などに関することを定期的に行いながら、審査提出用資料の作成なども行う。
いわゆる「Ⅰの部」「Ⅱの部」と言われる有価証券報告書(上場のための)。
記載要領に沿って書いていくのだが、結構しんどい。
数字の部分は問題ないが、事業の特徴、業界情報、考えられるリスクなど文章でいかに明瞭に簡潔に説明していかなければならないのだ。
要するに、会社の全てのことを把握して、それを説明していくのである。
こんなことをやっているから、誰よりも会社のことについて詳しくなる。
知っている上に、しかも遅くまで仕事をしているから、声をかけられてしまう。
「ちょっと法貴さん、この資料を至急作ってくれないか」
「海外向けの提案書を○日までに作ってくれ」
と、余計なことまで依頼される。
株式公開準備の業務なんて、誰も何をやっているか分からないから、その大変さも伝わらないのだ。
(機密性の高い業務だから、具体的な内容は社員にもほとんど言わないのである。)
そして、それをやってから本来の仕事もやるから、当然会社を出るのは一番最後。
土日もない。
挙句の果てに、
「この契約をまとめるために、アメリカ出張に行ってくれ」
「ついでに、大阪の展示会にもアテンドして、来場者に説明してくれ。」
と営業まですることもしばしば。
勝手にチケットまで手配されて、結局行く羽目に。
たしか、アメリカ出張は5月末で、6月定時株主総会の準備や関連会社の株主総会開催とも重なる時期。
約2週間分の仕事を前倒しにしなきゃならないし、アメリカでの契約の準備もしなきゃならないし、そのまま向かう展示会の準備もしなきゃならないし。
寝ないで空港に向かって、飛行機に乗って離陸前に爆睡したことを覚えている。
そういえば、同じ公開準備チームの男性は、グルジア出張にも行ったよなぁ・・・。
この頃は他にも本当にいろいろな実務を経験した。
増資やストックオプション発行、関連会社の設立・合併、外部との業務提携・・・・・。
私にとっては未知の世界で、全てOJTで苦労も多かったけれど、今考えるとすごく濃縮された時間だった。
くどいようだが、本当に苦労は多かった。
そうこうしながらも、上場準備は進んでいき、いよいよ幹事証券の審査部からの質問書というものがやってきた。
21:00過ぎに証券会社から、
「取り急ぎ、FAXします」
と電話があった。
そして、FAXが1枚、2枚、3枚・・・・・・・・・・アレアレまだ出てくるの?・・・・・・・19枚、20枚・・・・・
終わったのは約30数ページ。
細かい字がぎっしり。
偶然来社していた公認会計士の先生にごっそり渡すと、絶句。
どうやら、先生もかつて見たことがない質問量だそうだ。
「明日以降にそなえて、今日は見ずに帰りましょうか!」
先生+IPOチームは、無理やり笑って会社を出たのであった。
当時の平均帰宅時間: 03:00AM (ちなみに出勤時間は08:30AM)
「その仕事、辞めた方がいい」と忠告した人数: 80人
疲労による鼻血の回数: more than 20回/月
発狂して書類を床にぶちまけた回数: 1回
to be continued...
証券会社の引受担当やVC(ベンチャーキャピタル)から、あれこれと将来像と現状についての説明を求められる日々が続く。
見込み案件の進捗状況、受注済みの案件については予定通り検収できるかどうか、予定通りの原価で動いているかどうか、開発中の案件をどのようになどを個別に担当者から聞き出して、面倒くさがられた。
予実管理や予算策定などに関することを定期的に行いながら、審査提出用資料の作成なども行う。
いわゆる「Ⅰの部」「Ⅱの部」と言われる有価証券報告書(上場のための)。
記載要領に沿って書いていくのだが、結構しんどい。
数字の部分は問題ないが、事業の特徴、業界情報、考えられるリスクなど文章でいかに明瞭に簡潔に説明していかなければならないのだ。
要するに、会社の全てのことを把握して、それを説明していくのである。
こんなことをやっているから、誰よりも会社のことについて詳しくなる。
知っている上に、しかも遅くまで仕事をしているから、声をかけられてしまう。
「ちょっと法貴さん、この資料を至急作ってくれないか」
「海外向けの提案書を○日までに作ってくれ」
と、余計なことまで依頼される。
株式公開準備の業務なんて、誰も何をやっているか分からないから、その大変さも伝わらないのだ。
(機密性の高い業務だから、具体的な内容は社員にもほとんど言わないのである。)
そして、それをやってから本来の仕事もやるから、当然会社を出るのは一番最後。
土日もない。
挙句の果てに、
「この契約をまとめるために、アメリカ出張に行ってくれ」
「ついでに、大阪の展示会にもアテンドして、来場者に説明してくれ。」
と営業まですることもしばしば。
勝手にチケットまで手配されて、結局行く羽目に。
たしか、アメリカ出張は5月末で、6月定時株主総会の準備や関連会社の株主総会開催とも重なる時期。
約2週間分の仕事を前倒しにしなきゃならないし、アメリカでの契約の準備もしなきゃならないし、そのまま向かう展示会の準備もしなきゃならないし。
寝ないで空港に向かって、飛行機に乗って離陸前に爆睡したことを覚えている。
そういえば、同じ公開準備チームの男性は、グルジア出張にも行ったよなぁ・・・。
この頃は他にも本当にいろいろな実務を経験した。
増資やストックオプション発行、関連会社の設立・合併、外部との業務提携・・・・・。
私にとっては未知の世界で、全てOJTで苦労も多かったけれど、今考えるとすごく濃縮された時間だった。
くどいようだが、本当に苦労は多かった。
そうこうしながらも、上場準備は進んでいき、いよいよ幹事証券の審査部からの質問書というものがやってきた。
21:00過ぎに証券会社から、
「取り急ぎ、FAXします」
と電話があった。
そして、FAXが1枚、2枚、3枚・・・・・・・・・・アレアレまだ出てくるの?・・・・・・・19枚、20枚・・・・・
終わったのは約30数ページ。
細かい字がぎっしり。
偶然来社していた公認会計士の先生にごっそり渡すと、絶句。
どうやら、先生もかつて見たことがない質問量だそうだ。
「明日以降にそなえて、今日は見ずに帰りましょうか!」
先生+IPOチームは、無理やり笑って会社を出たのであった。
当時の平均帰宅時間: 03:00AM (ちなみに出勤時間は08:30AM)
「その仕事、辞めた方がいい」と忠告した人数: 80人
疲労による鼻血の回数: more than 20回/月
発狂して書類を床にぶちまけた回数: 1回
to be continued...
Posted by reiko angel at 20:45│Comments(0)
│myself
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