2009年01月28日

2月危機

新聞やニュースでは「3月危機」と騒がれているが、
中堅・中小企業では危機が前倒しで到来する可能性があるということを耳にした。
需要減による生産の落ち込み、原材料価格の急反落による価格転嫁チャンスの喪失、
信用不安による金融機関からの融資ストップ、消費者の買い控え・・・
こういったものがダブルパンチ、トリプルパンチとして中堅・中小企業を襲い、
3月決算を待たずに破綻する企業が増える。
これにより、さらに雇用不安が強まり、消費低迷、株価下落・・・という
負のスパイラルに陥るというのが「2月危機」。

つい先日も、クライアントの得意先が破綻したケースに直面した。
当社のクライアントも数千万の痛手を被ることになったが、
幸いクライアントは手当ができるので、最小限の被害ですみそうだ。
聞くと、破綻した得意先は2か月遅れの実績(試算表)管理しかしていないそうだ。
末期がんの患者が2年前の健康診断の結果を見るのと同じ。

今日明日何が起こってもおかしくない経済状況下。
取引先の取引先のさらに取引先が倒産して、
その連鎖反応をいつ受けても不思議ではない環境。
だから、声を大にして言いたい。
最低限、自社のリアルタイムの状況を掴んでおくこと

もし、これを読んでいる経営者の方が手元にすぐ試算表や資金繰り表が出ないなら、
今すぐ自社の状況を把握することを実行してほしい。
あなたの会社が2月危機、3月危機に巻き込まれないために。  


Posted by reiko angel at 20:18Comments(0)経営

2009年01月08日

不景気だから「しょうがない」じゃなく・・・

今日はある会社の単年度計画の立案をサポート。
業歴も浅く、小規模の会社です。

以前このブログでも「2本立ての計画」について書いたことがありますが、
この会社も2本立ての計画を立案しました。

①目標とする計画。
②今考えられる最悪パターンの計画。

厳しく苦しい時代だからこそ、本業を活かして新しいことをすべき。
という社長の考えのもとで①の計画をまず立案しました。
ただし、新しい事業だからその可能性も未知数な部分が多い。
だから、新事業をしかるべき時期に確立するためにやるべき行動について、
今考えられる範囲で最大限かつ具体的に行動計画を作ることに力点をおきました。

昨今の先行き不透明な経済情勢において、
これまでのお客様からの受注がどういう状況になっていくか計るのが難しくなっています。
この会社ももちろん同様。
そんな環境の中だからこそ、今までの②を作って業務の最低ラインを押さえておくことが重要。
売上の最低ラインでも生き残るためには、何をどうコントロールする必要があるのか。
これを頭においておくことによって、社長の心の平安がもたらされます。(特に資金面!)

現在のような御時世だと、守りに入る企業も多いと思います。
守りを固めるのが得策の企業ももちろんあるはず。
だけど、今日の会社のように敢えて攻めに転じるというのも大いにありだと思います。
(当然、本業を確保することを前提にした話ですが。)

立案が終わった後で、社長がこう仰いました。
「不景気だから『しょうがない』というのではなく、『不景気だからこそチャンス』があると思う。」
私も全く同感です。
世の中が良くなるのを待っているのではなく、
今の世の中にあるニーズを捉えて、それを商機に変えていくのが必要なのだと。

今日は、計画立案を通して今の企業のあるべき姿を再認識したような気がします。
そして、こういう前向きな社長・会社を応援できることに、本当に生きがいを感じています。
今、とてもすがすがしい気持ちでいます。  


Posted by reiko angel at 20:51Comments(0)